経済学科 Q&A・アドバイス

　本ページは受験生に向けた内容となります。

小論文のアドバイス【総合型選抜向け】

　小論文試験は、新書・文庫・新聞記事などの文章から出題される傾向にあります。また分野は経済・経営系、経済学史を含む文章が多いようです。日頃から経済・経営系の内容を含む文章や経済学者によって執筆された新書や文庫を読んでみるとよいでしょう。日頃からこのような文章に触れていることで、経済学を学ぶモチベーションアップにも繋がります。
　適当な長さの文章を要約する練習をしておきましょう。要約に際しては、キーワードに下線を引くこと、キーワード間の関係などをメモ書きすることが効果的です。
　小論文試験では、簡潔で論理的な文章を書く能力が問われます。それは訓練なしに身につけることは不可能です。要約文や小論文を書いたら、高校の先生に添削してもらいましょう。

面接のアドバイス【総合型選抜・学校推薦型選抜受験者向け】

　面接員から見た場合、エントリーシートは、受験者を知るための数少ない情報源の一つです。また、エントリーシートは、事前に準備をすることができることから、内容や書き方について相応の水準であることが期待されます。質問項目についてよく考え、丁寧に書きましょう。執筆にあたっては、一つ一つの文を論理的に書くこと、文と文のつながりや段落と段落のつながりが論理的であるような文章を心がけてください。
　エントリーシートや面接の質を向上させるためには、普段から目的意識を持って生活することが必要です。高校生活を振り返り、勉強、部活動、社会活動などのとくに力を入れたこと、また改善すべき点を整理してみましょう。成果や反省点を踏まえ、今どう行動すべきか、今後どうしたいかを明確にしましょう。そしてなぜ大学に進学したいのか、大学卒業後どのような進路に進みたいのか、具体的に考えてみましょう。

総合型選抜（学びの探求入試）のアドバイス【総合型選抜（学びの探求入試）受験者向け】

　ポスターの作り方に関しては、インターネットを活用すると良いでしょう。「ポスター 発表 作り方」などの単語で検索すればポスターの見本や発表の仕方などさまざまな情報を入手できます。
　探究的活動のテーマは何でも構いません。探究の結果もさほど重要ではありません。重要なのは結果を導き出すためのプロセスです。いくら立派な結論であっても、その結論に至った理由を説明できないのであれば評価できません。どのような方法で、どのような論理で結論に至ったのか明確にしましょう。
　発表は５分です。短い時間で言いたいことを伝えるためには、要点を明確にしなければなりません。探究のテーマ、方法、結論などについて、それぞれ端的に一言で表現できるようになりましょう。また、発表の練習は何十回も行いましょう。学校の先生、友達、家族などに発表を見てもらいましょう。自分の発表をスマホなどで録画するのも有効です。
　発表の後に質疑応答があります。想定問答を繰り返しましょう。そのためにも学校の先生、友達、家族に発表をみてもらうのは有効です。いろいろ質問してもらいましょう。

受験生への推薦図書

1. 『若者と労働　 「入社」の仕組みから解きほぐす』　濱口桂一郎　 (中公新書ラクレ)
   就活、ブラック企業、非正規雇用など、日本型雇用システムとその歪みの原因について明快な見通しを与えます。
2. 『幸せのための経済学』　蓼沼宏一　（岩波ジュニア新書）
   ひとの福祉とは何か、人々の福祉を高めるために望ましい社会経済システムとはどのようなものなのかを考えます。
3. 『身近な疑問が解ける経済学』　日本経済新聞社編　（日経文庫）
   第一線で活躍する11人の経済学者が、身近な疑問を切り口に「ゲーム理論」「行動経済学」「リスクと期待」などのエッセンスを平易に解説しています。

（上記以外に）受験生に求めるもの、伝えたいこと

　高校では、全ての科目において無駄なことは何もないという意識で、最後の授業まで真剣に取り組むこと、嫌いな科目をなるべく作らないことが重要です。（私立文系という分類は、大学入学試験のための便宜的なものです。たとえば就職活動等の一般常識試験では、文系理系にかかわらず、高校1年生レベルの内容であれば、ほぼすべての科目から出題がなされます。また、皆さんが経済学部で学ぶ様々な学問分野においても、理系文系という区別は意味をなさないことが多いのです。）
　そして、わからないからといって、すぐにあきらめないことが大切です。そのような態度では、大学での学びにおいてたちまち困ることになります。
　ねばり強く取り組んだ結果、ついに理解できたときの喜びを体感し、小さな成功体験を積み重ねて行きましょう。その姿勢を培うことは、大学での学びを豊かなものにするだけでなく、21世紀という変化に満ちた時代を生きて行く皆さんにとって、かけがえのない財産となるはずです。