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教育学専攻 教員の主な研究テーマ

教育学専攻

イギリス文学

 教科内容に関する広範な知識と深い洞察力の涵養が教員養成の根幹であり、それを体現した一個の人格、それが理想の教師像である。その教科内容をイギリス文学の分野、特に17~19世紀の詩において、専らテキストの精読、作品の味読を旨としつつ探究している。具体的には、ByronやWordsworthの作品、剣闘士をテーマにした詩の精緻な語釈を行っている。なお、自他ともに課す理想は、西欧文化への飽くなき憧れから出発している英語教育観には与せず、まず英語を音声として認識することを基本に据え、次に異文化への深い理解と共感を培い、同時に母語文化において形成された自我を尊重しつつ、異文化と意思疎通のできる英語の達人である。

3歳未満児保育における「個」と「集団」及び遊びと生活の環境

 「保育」とは、乳幼児期にふさわしい豊かな環境を用意し教育的働きかけを行うことによって発達を促すことである。そしてそれは、3歳未満児にとっても重要なテーマである。そこで、3歳未満児を「世話をされるだけの受動的存在」ではなく「遊び生活する能動的存在」として捉え、3歳未満児と保育者との相互作用のプロセスを分析しながら、3歳未満児保育に必要な「個」と「集団」のあり方、心理的拠点形成と保育環境との関連について調査している。

日本から発信する音楽科教育

 日本の音楽科カリキュラムは西洋起源の音楽を指導内容の中心に置いてきた。しかし日本を始めとする非西洋起源の音楽も、現在ではその価値が遍く認められるようになり、西洋起源の音楽と影響し合い、そこからさらに新しいものが生まれている。このような動態としての音楽に対応した、日本発の音楽カリキュラムをつくりたい。現在は特に、日本起源の音楽において著しく複雑な様相を見せている「音色」・「音の倍音構造」を切り口にして、研究を進めている。

発達に困難や危機を抱える子どもの臨床発達心理学・学齢期の子どもの社会性の発達とその支援

 今日、発達の障害や脆弱さを抱える子ども、さまざまな危機にある子どもが増える状況にあり、子どもの発達支援を、環境との相互作用の中でのインクルーシブな(定型発達か非定型発達かではなく、1人の子どもにいかようにも展開され得る)ものとして捉える必要がある。そこで臨床発達心理学から、園・学校・学童保育等の生活と教育の現場で、いかに子どもの発達を支援するかについて、保育者・教師・指導員等への支援を含めて、研究を行っている。特に、学童保育における学齢期の子どもの社会性の発達支援に関し、その理論化を進めている。

幼児・児童の認知発達心理学、教育心理学

 子どもは生まれた後、様々な経験や学習を通して知識や概念を獲得していく。このような幼児期、児童期の子どもの概念や知識構造の発達的変化について研究している。特に、生物学概念を中心とした素朴概念、素朴理論の発達的変化について実証的研究を進めている。また、小学生の子どもたちの積極的授業参加行動の様相とその変化、影響する要因を明らかにするため、小学生や教師を対象とした調査、インタビュー研究などを行っている。

yoshimasa.yoshitomi/a/meisei-u.ac.jp※/a/は、@(アットマーク)に読み替えてください。

カリキュラム研究

 教育課程は、学校の教育活動の基幹となる計画であり、その適切な編成と実施が教育の成否の鍵となる。その基準として学習指導要領が定められ、約10年ごとに改善が図られてきている。そこで、将来の教育課程の改善に資するため、グローバル化の一層の進展などの社会の変化に伴い、そこで求められる資質や能力を子どもたちが確かに高めることができる教育課程の在り方を探るとともに、国・教育委員会・学校のそれぞれが果たす役割や取組について研究を行っている。

行政主体の活動及び公立小中学校の運営に関する調査研究

 近年、情報公開の要請やICTの普及などにより、行政主体(国、都道府県、市町村)や学校から提供される情報が激増している。こうした莫大な情報の中から、政策や運営の改善に資する情報を的確に選び出し分析する。また、必要に応じ自ら質問紙調査や聞き取り調査を行う。これらを通じて実証的な改善方策を提案する。

教育思想

 近・現代の教育思想、なかでも、ひとつには英国の新教育において特徴的な教育実践家A.S.ニイルの教育思想とその周辺に関し研究を行なっている。いまひとつには寺山修司にみる教育思想・哲学について研究を進めている。連関して1960年代以降の教育思想(史)をも考察対象である。いずれにあっても、教育的営為と人間の「自由」をめぐる幾多の根源的な問題について、それらの現代的意義を含め、探究を行なっている。

日本教育史

 我が国に兵式体操を導入した初代文部大臣森有礼の体育論について、その基盤となる身体観の形成、体育論の展開、教育政策への反映、森の死後における体育論の受容といった観点から研究している。また、近年では大正、昭和の教育者児玉九十の教育論について、これまで検討されてこなかった史料を収集し、基礎的研究を行っている。

発達障がい児者への支援とプランニング

 通常の学級に在籍する児童・生徒の中には、様々な特別な支援を必要とする子どもたちがいる。支援が必要な子どもたちへの気づき、一人一人の特性を知るためのアセスメント方法、特性に合った支援方法の工夫、シングルフォーカスにならない学級経営の仕方、発達障がいについての正しい理解啓発の方法などを研究している。乳幼児から成人までの発達障がい児者にとって最も大切な「本人に特性を自己認知させる方法」と「社会的適応力を伸ばす支援方法(プランニング)」が研究の主題である。

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