1.教育課程編成の考え方
データサイエンス学環では、人材養成の目的及び学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)を達成するため、教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)を定めるとともに、教育課程を基礎学力及び幅広い教養を培う「全学共通科目」、社会人としての自立できる能力と意欲を養う「全学共通キャリア形成科目」、データサイエンスの専門知識を学ぶ「学科等科目」の3 区分に大別し、体系的に編成する。
(1)連係協力学部と連係した教育課程の実現
データサイエンス学環では、人材養成の目的及びディプロマ・ポリシーを達成するため、2021(令和3)年4月15日に一般社団法人情報処理学会が策定した「データサイエンス・カリキュラム標準(専門教育レベル)」に依拠しつつ、学部等連係課程としての特色を活かし、データサイエンス学環が独自に開設する科目と連係協力学部である情報学部、理工学部、経済学部が開設する科目とを有機的に連係させて学部横断型の教育課程を編成する。
(2)数理科学・統計学・情報科学の基礎の修得
データサイエンス学環独自開設科目と情報学部の一部開設科目を通じて、データサイエンスの学びに必要な数理科学・統計学・情報科学の基礎となる科目を主に1年次に必修科目で配置し、生涯に亘って新しい知識・技術の獲得と更新とを続けられるよう、それらの基礎を確実に身に付けられるようにする。
(3)データサイエンスの活用に必要な知識・技術の修得
数理科学・統計学・情報科学の基礎を修得した上で、データサイエンスを社会課題の発見と解決に活用するための知識・技術を修得できるよう、活用に必要な科目を主に1・2年次に必修科目、または選択科目で配置し、高年次から始まるデータサイエンスの発展的な学びや応用的な学びに備えられるようにする。
(4)連係協力学部の専門性を活かした応用分野に関する知識の修得
データサイエンスの基礎となる知識や活用するための知識・技術を修得した上で、データサイエンスが活用される場や対象となるデータを理解し、各分野で応用することができるように、学部の専門性を活かし、情報学分野、理工学分野、経済学分野の科目をそれぞれ系統立てながら選択科目で配置し、2~4年次に体系的に学べるようにする。
(5)演習・実習及び卒業研究を通じた実践力の修得
データサイエンスを実践し、知識・技術と実社会や他の科学との統合を図るため、演習・実習科目を2・3年次に配置し、4年間の学びの集大成となる卒業研究を4年次に配置する。いずれも必修科目とし、知識・技術を修得する学びと関連づけながら体系的に体験することで、データサイエンスの実践力を卒業後も高めていけるようにする。
2.教育方法の考え方
(1)学部等連係課程としての学部横断型の学び
連係協力学部の情報学部、理工学部、経済学部が担当教員を含め連係・協力することにより、学部横断型の教育課程を実現するとともに、概論科目や演習科目では、各連係協力学部の専門性を活かした学部横断型授業に取り組む。
(2)履修モデルの提示と指導
卒業後の進路に基づいた履修モデルを提示し、4年間の学びを俯瞰させ、体系的かつ効果的な履修が可能なように指導を行う。
(3)主体的な学び
主体的・能動的な学びを自立して行えるよう、アクティブ・ラーニングの手法を取り入れる。
(4)演習・実習による実践的な学び
演習・実習における体験を通じて知識・技術の定着を図るとともに、グループワーク等により分業や協働を実践する。さらに実社会における実践力を高めるため、課題解決の過程や検討結果をプレゼンテーションする機会を設ける。
3.評価方法の考え方
データサイエンス学環のディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーに基づき、個々の科目の到達目標を設定し、シラバスにその到達目標をはじめ、成績評価基準、評価の方法・総合評価割合を具体的に示すとともに、科目ガイダンス等で説明の上、各科目の特性に応じた適切な方法を用いて到達状況を把握し、評価を行う。
また、自己評価や相互評価を必要に応じて行い、それらに教員による客観的評価を合わせて自らの振り返りを行うことで、自らの知識・技術や学び続ける態度、評価・改善能力を将来に亘って向上できるようにする。