教育学部教育学科教科専門（保健体育）コース Q&A・アドバイス

　本ページは受験生に向けた内容となります。

Q&A
入試アドバイス

Q&A

: A.
体を動かすことが好きな学生たちです。同じ学年という横のつながりだけでなく、下級生から上級生までの縦のつながりも強く、スポーツ大会などはとても盛り上がります。
: A.
体育・スポーツ科学には様々な専門領域があります。保健体育の教員になるためには、単に実技指導ができれば良いわけではありません。適切な体育指導を行うための、体育心理学や保健体育科教育法だけではなく、体育・スポーツとは何か、何のために行うのか、といったことを考える体育原理や体育社会学、運動の仕組みを理解するための運動学・生理学・バイオメカニクスや、健康な体を作るための衛生学・学校保健・栄養学、など幅広い「専門教養」を身につける必要があります。保健体育コースでは、授業としての学びだけでなく3年次から始まるゼミにおいても、学生の興味を卒業研究につなげるために、保健体育やスポーツ・健康に関する様々な分野の教員が学びをサポートしていきます。
: A.
総合型選抜II期では、あらかじめ募集要項に記載された種目について実技試験を実施します。具体的な課題は当日試験監督から指示されますが、全て高等学校までの体育の授業で学んだ範囲のものです。それぞれの種目における基本的な動きについて一通り確認し、練習しておきましょう。
: A.
公益財団法人日本スポーツ協会はスポーツ指導者の資質向上を図るために、150時間以上にも及ぶスポーツ指導者養成講習会を開催し、これを受講し協会が実施する試験に合格した人には、スポーツ協会公認のスポーツ指導者資格を授与しています。
本学はスポーツ協会から養成講習会免除校に認定されています。これは保体コースの所定の科目を履修し単位を取得すれば、養成講習会の受講が免除されるというものです。
大学で必要な単位を取得すれば、養成講習会も受講したことになるというわけです。
あとは協会が実施する試験に合格すれば、はれて日本スポーツ協会のスポーツ指導者資格を取得できます。
スポーツ指導者資格は、スポーツ指導の基本的な知識を習得した指導者である証明となり、中学高等学校の運動部活動や、小学校の運動クラブ活動を指導する際に、より適切な指導が可能となるメリットがあります。
: A.
スポーツ指導者資格は教職において必ずしも必要なものではありませんが、資格を得る過程での学びは学校体育の現場でも役立つものとなっています。また、特に自分の専門種目について指導的な立場で関わっていきたいと考えている場合には取得したほうが良いでしょう。
: A.
必ずしも運動部に入らなければならない、ということはありません。サークルや同好会、地域のスポーツチームに所属している学生もいます。また、子どもと関わるボランティアサークルなどに入っている学生もたくさんいます。野球部、剣道部、バスケ部などに所属する学生は、練習・試合と学業との両立について、時間を上手に使い、集中して行うなど工夫して頑張っています。
: A.
諦める必要はありません。入学時点で迷っている人もいれば、入学後に保健体育の勉強を始めてからスポーツトレーナーへの道を志す人もいます。在学中に資格を取ることはできませんが、これまでにも卒業後にスポーツトレーナーや鍼灸などの専門学校に進学し、資格を取得した人がいます。

入試アドバイス

小論文、学力試験のアドバイス【総合型選抜受験者向け】

　小論文では、問題文をよく読み「問題文で問われていること」に対して意見を述べましょう。そして、なぜそのような意見を述べたのか、その理由や根拠を示すことが大切です。自身の体験や経験をその理由として挙げることがあるかと思いますが、それだけに終始してはいけません。自身の具体例に説得力を持たせるためには、自分の経験以外にも社会で広く知られているような事例を挙げるなど「単に一個人の経験」ではないことを説明する必要があります。
　そのためにも、広い視点、様々な視点で物事を捉えられるように、日頃から世の中の動きや社会における問題点について、興味関心を持って知識や見聞を広げてほしいと思います。特に、健康，体育やスポーツに関わる現代社会の問題点については、問題点を把握するとともに、解決のためには誰がどうすればよいのか、何が必要か、など常に考える習慣を持ってください。

面接、口頭試問のアドバイス【総合型選抜・学校推薦型選抜受験者向け】

　面接では、質問内容に対する回答だけでなく、姿勢や態度，声の大きさなどの喋り方についても「将来、保健体育の教員として教壇に立つ」ことが想像できるかどうか、全体的に評価します。面接はとても緊張すると思いますが、できるだけ受験生のみなさん自身の「言葉」で，みなさんの人となりや考えをお話ししていただきたいと思っています。想定質問に対して暗記してきたことをそのまま披露するのではなく、想定以外の質問に対しても、すぐに対応できる瞬発力を鍛えてください。そのためには、小論文の対策と同様に、健康、体育やスポーツに関わる現代社会の問題点について常日頃から考える習慣を持ち、さらに自分の考えを他の人に説明してみる，ということが効果的です。入試だけに関わらず、教員になってからも、さらに教員以外のあらゆる職業において重要なスキルです。

受験生への推薦図書およびその理由

『ケーキの切れない非行少年たち』（宮口幸治著・新潮新書）2019年
『どうしても頑張れない人たち−ケーキの切れない非行少年たち２−』（宮口幸治著・新潮新書）2021年
『データはうそをつく』（谷岡一郎・ちくまプリマー新書新書）2007年

　1は，2については、特に保健体育の教員として「体育・スポーツが苦手な子ども」にも様々な事情をもつ子どもがいることを考えさせられます。3は、世の中にあふれる「データ」の情報から「事実は何か」を見極める方法が、説明されています。近年は特に、健康に関するデータから本物を見分ける目が必要とされていることから、この本を紹介させていただきました。

（上記以外に）受験生に求めるもの、伝えたいこと

　保健体育コースというと、スポーツ万能な学生たちばかりという印象があるかもしれません。もちろん何でもこなしてしまう学生もいますが、苦手な種目がある学生もたくさんいます。保健体育コースの体育実技では、できない事をできるようにしようとお互いにアドバイスし合ったり、自主練で一人ひとり努力したりする様子が見られます。皆、協力的で一生懸命ですので、心配はいりません。苦手な種目がある人は，保健体育コースの4年間で苦手を自信に変えていきましょう。