教育学部体験ワーク「インクルーシブバレー」を開催しました

　第3回インクルーシブバレーボール大会を2023年11月12日（日）に明星大学体育館で実施しました。
　インクルーシブスポーツとは性別や年齢、障害の有無にかかわらず、様々な人がスポーツを介して交流し、社会参加を楽しむことを目的としており、本行事はそのバレーボールバージョンにあたるもので、運動が苦手や体力がない方にも楽しく参加できるやり方（アダプテッドルール）を工夫しています。
　参加者は明星大1-4年学生18名の他、教育現場で既に活躍している本学OB7名、小中学校や特別支援学校の児童生徒13名、企画責任者は本学教育学部の島田博祐教授（大会委員長）と東海大学児童教育学部の綿引清勝特任講師（競技委員長）でした。

　最初はチームビルドから入りました。四色のビブスで区別した4チームに分かれ、まずはボールを使った自己紹介ゲーム、並び替えゲーム、ボールとコーンを使ったジグザグリレーなどを行い、硬くなっている身体をほぐしながら、メンバー同士のコミュニケーションを図っていきます。次にボールとコーンを使ってのレシーブ練習、サーブ練習を経て、いよいよ各チーム対抗戦の開始です。初めは少し緊張していた各チームメンバーも体が温まる頃には、お互いに打ち解けてきました。

　アダプテッドルールとして今回は、小学生や軽いまひのある参加者もいたことから、ネットを低くする・ソフトバレーボールにするなど用具の工夫や、サーブやレシーブがうまくできない場合はとって投げ入れるのをOKにするなどの配慮を適用しました。また座りながらできるシッティングバレーの実施や、ストラックアウトやフットボウリングを楽しめるブースも準備しました。実際に行いながら皆で楽しめるやり方を工夫し、秋のさわやかな1日をいい汗をかいて過ごすことができ、皆大満足でした。

　子供にとって本来、体を動かす運動は楽しいことであるはずなのに、小学校以降は年齢が上がるごとに体育嫌いの児童生徒が増えていく現状があります。その背景要因の一つとして、アダプテッドの視点が指導上で不十分な面もあると考えます。その点を踏まえると、今回の参加学生にとっての教育的意義として、運動が苦手な児童生徒を体育授業にストレスなく参加させる工夫などを学ぶ良い機会になったことがあるかと思います。

　最後に参加学生からの感想をいくつかピックアップしておきます。

・いろんな年齢の人と関わり、一緒に楽しむことができ良かった。
・運動が苦手でもみんなが活躍できる場があり、楽しかった。
・障がい児とスポーツをする機会が全くなかったので新鮮だった、次回も参加したい。
・初めて障がい児者の方とバレーをする中で難しさもあったが、役立つ発見も多かった。
・ルールの工夫に関し個人の能力と理解に柔軟に対応していく必要を感じた。
・苦手な人が楽しめるルールは必要だが、得意な人がつまらなくならないバランスも必要。