女子剣道日本一を決める国内最高峰の個人戦「全日本女子剣道選手権大会」。
その舞台に、本学教育学部教育学科 教科専門(保健体育)コース卒業生の山北(旧姓・永井)愛子さん(警視庁所属)が、東京都代表として初出場します。
山北さんは、2026年9月12日(土)に東京武道館で開催された「第45回東京都女子剣道選手権大会」で第3位に入賞し、東京都代表として全日本女子剣道選手権大会への出場権を獲得しました。「今年こそは出場したいという気持ちが強かったため、大変嬉しいです」と語る通り、まさに念願の全日本出場。11月3日(火・祝)、日本武道館で初の大舞台に挑みます。
念願の全日本へ—「剣道ができる今を大切に」
山北さんは2020年3月に本学卒業後、日本剣道界の最高峰ともいわれる警視庁に就職。現在は、術科特別訓練員(特練員)※として、朝・午前・午後の三部に分けて日々稽古に励んでいます。
現在は機動隊に所属しているため、大きな警備の際には任務に従事することもありますが、基本的には剣道に集中できる環境にあります。「今の恵まれた環境で剣道ができることは、現役選手である今しかなく、限られた期間しかないため、悔いのない現役生活を送れるように毎日稽古に励んでいます」と、現在の環境への感謝を胸に競技を続けています。
その言葉通り、日々の稽古には強い覚悟で臨んでいます。「誰よりも稽古していると思うので、絶対に負けないという気持ちを忘れず、毎回試合に挑んでいます」と山北さん。そして、初めて迎える全日本に向けて、「自分らしい剣道で、1試合1試合、自分の持てる全てを出し切った、思い切りのある剣道ができるように頑張ります」と力を込めます。
※術科特別訓練員(特練員):剣道や柔道などのトップアスリートとして選ばれ、競技会での入賞や組織の士気高揚を担う選抜警察官。
明星大学で学んだ「自分で自分を鍛えること」
山北さんの剣道に対する姿勢の原点の一つが、明星大学で過ごした4年間です。
在学中は体育会剣道部に所属し、女子キャプテンとして活動。部活動の時間だけでなく、剣道部顧問 今福一寿教授(教育学部)や黒田英寿総監督などの指導陣、先輩、同期にも積極的に稽古をつけてもらい、自らを鍛えてきました。
「大学時代に、自分で自分を鍛えることを学びました。それは現在でもすごく生きています。周りと同じことだけをやっていたのでは、強くなれないと思います」と振り返ります。
警視庁には、日本代表として世界を舞台に戦う選手も数多く在籍しています。そうした国内トップレベルの選手たちと競い合う現在だからこそ、大学時代に学んだ「自分で自分を鍛えること」の大切さを、改めて実感しているといいます。
「後ろ姿で指導する」キャプテン—体育会剣道部 顧問 今福一寿教授
長年、本学体育会剣道部で指導にあたる教育学部の今福一寿教授は、山北さんについて次のように語ります。
「山北さんは、普段はとても穏やかですが、芯が強く、剣道に対する向上心が非常に高い学生でした。自ら努力することを惜しまず、女子キャプテンとして『後ろ姿で指導する』タイプでした。地稽古(広報注:相手と自由に技を出し合う実戦形式の稽古)では、私のところに一番に並び、真剣な眼差しで中心を崩さず、『先々の先』の打突を仕掛けてくるお稽古でした。そして、剣道部全体の稽古が終わっても、残って基本稽古をする姿がとても印象的でした。また、空き時間に『先生稽古お願いします』と言われ、逆に私が鍛えられました」と、当時の姿を振り返ります。
また、山北さんは剣道部だけでなく、学びの面でも剣道と向き合っていたといいます。今福教授のゼミに所属し、高速度ビデオカメラとフォースプレートを用いて剣道の打突動作を分析。「剣道の送り足と踏み切り足動作に関する研究」を卒業研究としてまとめました。
今回の全日本女子剣道選手権大会への初出場について、「剣道に対する情熱が人一倍強く、そして高い志が山北さんをさらなる高みに導くと信じています。卒業生の活躍は、何よりもうれしく思います。最後にご指導いただいている警視庁の先生方に心より感謝申し上げます」と、さらなる活躍に期待を寄せています。
初の全日本の舞台に挑む山北さん。大会の模様はNHKでテレビ中継される予定です。大舞台に挑む山北さんへの応援を、ぜひよろしくお願いいたします。
第65回全日本女子剣道選手権大会 開催概要
- 開催日:2026年11月3日(火・祝)
- 会場:日本武道館(東京都千代田区北の丸公園2-3)
- テレビ放送:NHK BS・NHK総合(予定)
※第74回全日本剣道選手権大会と同日開催となります。
小中学生の無料観戦招待について
全日本剣道連盟では、第74回全日本剣道選手権大会・第65回全日本女子剣道選手権大会に、小中学生を無料で招待しています。詳細は以下のサイトより。
小中学生無料観戦招待の詳細・申し込みはこちら(全日本剣道連盟ウェブサイト)