心理学部心理学科の藤井靖教授が、初の小説作品『シロクマ心理相談所—うさぎの受付と、時間の見えるカウンセラー—』を、2026年7月17日に電子書籍(Kindle版)として刊行しました。
本作は、架空の商店街の外れにある小さな心理相談所を舞台に、さまざまな心の悩みと心理支援を描いた全10話の連作短編集です。臨床心理学の専門的な知見を取り入れながら、物語を通して心理支援やカウンセリングを身近に感じられる作品となっています。
心の悩みと心理支援を描く全10話
本作の特徴は、物語としての読みやすさと、臨床心理学にもとづく描写を両立している点にあります。作中には、曝露療法、家族療法、持続エクスポージャー、行動活性化、弁証法的行動療法など、実際の心理支援で用いられる考え方や技法が取り入れられており、専門的な内容に物語を通して触れられる構成となっています。
全10話では、パニック症、摂食症、不登校、トラウマ、統合失調症、うつ、依存、発達障害、性別違和など、それぞれ異なるテーマを扱っています。登場人物たちの対話や関わりを通して、心の悩みや心理支援のあり方を身近に考えられる作品です。
物語を通して、心理支援を身近なものに
今回の著作について、藤井教授は、「心理学や心理支援には、難しそう、自分には関係がないという印象を持つ方も少なくありません。そこで、専門的な知見を説明するのではなく、まずは物語として楽しんでもらえる作品にしたいと考えました」と話します。
作中には、実在する心理療法や、臨床現場で大切にされている考え方が取り入れられています。一方で、専門知識がなくても読み進められるよう、物語としての読みやすさにも配慮されています。
藤井教授は、「『気にしすぎ』『考えすぎ』と言われがちな悩みも、まずは安心して考えてよいものとして受け止めたいと思っています。この作品が、自分や周囲の人の心について考え、必要なときに誰かへ相談するきっかけになればうれしいです」と、本作に込めた思いを語りました。
著作情報
- 書名:『シロクマ心理相談所——うさぎの受付と、時間の見えるカウンセラー』
- 著者:藤井 靖(明星大学心理学部教授)
- 発行形態:Kindle版(電子書籍)Amazon販売ページ
- ページ数:約114ページ
- 発売日:2026年7月17日
- 価格:980円(税込)
- Kindle Unlimited:対象