人文学部日本文化学科の芳澤元(よしざわ はじめ)准教授が進めている調査についてのインタビュー記事が、5月19日付の読売新聞に掲載されました。
芳澤准教授は、日本中世史、室町文化・宗教史を専門としており、寺院に残る古文書や聖教(しょうぎょう)の調査・研究を進めています。今回は、滋賀県守山市にある少林寺に伝わる約900点の史料の全容解明に取り組んでいます。
今回の調査では、「一休さん」として知られる室町時代の僧・一休宗純に関係する品々からは、一休宗純や弟子の実像や、当時の日本の禅宗文化が読みとれます。さらに、古文書の裏から発見された建武元年(1334)の日記は、南北朝時代の歴史を記した稀少価値のある史料として注目されています。
記事では、こうした調査成果に加え、今年3月8日に開催された「一休フォーラム」での中間報告の様子も紹介されています。フォーラムでは、地域に残る史料の価値や研究の意義について報告が行われ、一休宗純の実像や中世社会・文化のあり方をより具体的に明らかにしようとする研究であることが示されました。
史料から見えてきた、知られざる歴史の一端
本研究は、地域の寺院に残る史料を丁寧に読み解き、これまで十分に明らかにされてこなかった中世の歴史像に迫る取り組みです。芳澤准教授は、次のようにコメントを寄せました。
「少林寺さんが所蔵する史料は多彩な内容に満ちています。一休宗純のことはもちろん、当時の日中交流を示す書画や、『野馬台詩』という予言書、建武元年の日記もあり、知られざる歴史の一端がわかってきました。長らく歴代ご住職が守り伝えてきた重宝が、地域の宝として継承されていくことを期待します」