明星大学経営学部には、業界の第一線で活躍してきた教員が数多く在籍しています。
その経験やネットワークは授業にも生かされており、企業の第一線で活躍する人々や業界を代表する経営者を招いた講義が行われることも少なくありません。
今回はその一例として、ソニーミュージックグループ協力のもと実施された「ビジネス実務」と、スクウェア・エニックス元CEO・和田洋一氏を招いて行われた安岡寛道教授の「ゼミナール1」の取り組みを紹介します。
デビュー前アーティストをどう世の中に届けるか — ソニーミュージックグループ協力「ビジネス実務」
1年生を対象とした集中講義「ビジネス実務」では、企業が抱える課題を題材に、マーケティングやプロモーションの考え方を実践的に学びます。
担当する秋原正俊特任教授は、エンターテインメントビジネスを専門とし、映画の監督やテレビ番組の制作、広告企画などにも携わってきました。その経験や業界とのネットワークを生かし、授業では企業や現場と連携した実践的なプログラムが展開されています。
今年度は、ソニーミュージックグループでアーティストの発掘・育成を担うSDグループの協力のもと実施。学生たちは、デビュー前アーティストのプロモーションをテーマに、ターゲット分析やコンセプト設計、アーティスト紹介のラジオ番組制作、販促企画の立案などに取り組みます。
初回授業には、ソニーミュージックグループの担当者とアーティスト本人が登壇。アーティストの発掘から育成、デビューに至るまでの流れや、プロモーションの考え方について講演を行いました。SDグループは、現在第一線で活躍する多くのアーティストの発掘・育成にも携わっており、学生たちは普段親しんでいるエンターテインメントの裏側に高い関心を示していました。
授業では今後、学生たちが実際にプロモーション企画を立案し、アーティストをどのように世の中へ届けていくのかを考えていきます。提案内容は実際のプロモーションに採用される可能性もあり、学生たちは当事者として企画に取り組みます。
「商品=人」と向き合うプロモーション
今回の授業で印象的だったのは、「商品」がモノではなく「人」であることです。普段、学生たちは音楽やアーティストを楽しむ消費者の立場にあります。しかし、この授業ではアーティストの魅力をどのように伝えるのか、どのようなファンに届けるのかを考える“仕掛ける側”の視点が求められます。
秋原特任教授は、「一人の人生を変えてしまうかもしれないと考えると、より真剣みが増すのではないでしょうか」と話します。
実際にデビュー前のアーティストを題材にするからこそ、学生たちは単なるマーケティングの知識だけでなく、エンターテインメントビジネスの責任や面白さについても学んでいきます。
今後は、多摩地域の大型商業施設内にある音楽専門店での店頭展開や、明星大学の学園祭「星友祭」、経営学部が運営するInterFM897のラジオ番組なども視野に入れながら、学生たちがプロモーション企画を具体化していく予定です。
企画書の中だけで完結するのではなく、実際のプロモーションへとつながる可能性を持っていることも、この授業ならではの魅力です。学生たちのアイデアがどのような形で世の中へ発信されていくのか、今後の展開にも期待が高まります。