STEM分野(科学・技術・工学・数学)での学びを支えるネットワークづくりの一環として、情報学部およびデータサイエンス学環では、女子学生同士の交流を目的とした「女子学生交流会」を4月3日(金)に本学で開催しました。
本イベントは、STEM分野において女子学生が少数派となりやすい現状をふまえ、新入生が不安を共有し、先輩学生の経験に触れながら、安心して大学生活をスタートできる環境づくりを目的としたものです。
当日は、女子学生34名、男子学生2名、教職員10名が参加し、学年を越えた交流の場となりました。大学院生や上級生が中心となって進行し、少人数のグループに分かれ、終始和やかな雰囲気のなかで交流が行われました。
イベントの背景や趣旨
STEM分野では、依然として女子学生が少数派となりやすく、学修環境やキャリア形成において特有の不安や悩みを抱えやすい現状があります。こうした状況をふまえ、本交流会は、女子学生が安心して話せる場をつくること、学部生活や将来について気軽に相談できる機会を提供すること、先輩学生やロールモデルと出会うきっかけをつくることを目的として、例年開催しているイベントです。
性別による排除を意図したものではなく、多様性を尊重しながら、少数派になりやすい立場にある学生を支える取り組みとして企画されたものです。いわゆる「アファーマティブ・アクション」の考え方にも通じるものであり、理工系分野における女性の参画促進や学修環境の整備を進める文部科学省の施策とも方向性を同じくしています。
データで見る理工系女子の現状
交流会の冒頭では、宮代助教から、理工系・情報系分野を取り巻く現状について、データを交えた説明がありました。
宮代助教は、日本では女子の大学進学率自体は高水準にある一方で、工学系・情報系分野では女子学生の割合が低い傾向にあること、また国際的に見ても日本の理工系女子の比率が低水準にとどまっていることを紹介しました。
あわせて、AI・データサイエンスなどの分野は今後も高い需要が見込まれており、理工系で学ぶことが将来の選択肢を広げることにつながると、新入生に向けて語りました。
「将来設計は一度決めたら終わりではなく、何度も考え直していいものです。大学生活の中で、少しずつ自分なりの道を見つけていってほしいと思います」
こうした言葉を通して、新入生一人ひとりが、自身の将来や大学生活について新たな気づきを得ていました。
「聞きづらいこと」が聞ける場に — 当日の様子
冒頭の説明に続き、参加者同士の交流タイムへと移りました。
交流タイムでは、新入生から、授業の履修の組み方・サークルやアルバイトとの両立・学科や学生生活全体の雰囲気など、具体的で率直な質問が多く寄せられました。
先輩学生が自身の経験をもとに答える場面も多く、新入生がうなずきながら話を聞く姿や、笑顔で会話を交わす様子が見られ、会場は終始和やかな雰囲気に包まれていました。
「最初は不安だったけれど、先輩の話を聞いて安心した」「同じ学部に、こんなに話しやすい先輩がいるんだと思えた」といった声も聞かれ、会場には笑顔が広がっていました。
交流の最後には、グループごとにSNSを交換する姿も見られ、早速新たなつながりが生まれている様子が印象的でした。不安げだった新入生の表情が、次第に柔らかな笑顔へと変わっていく様子からも、この会の意義がうかがえました。
情報学部・データサイエンス学環の女子学生交流会は、新入生にとって「大学生活のスタートラインに立つ安心材料」であると 同時に、先輩学生にとっても自身の経験を次世代へとつなぐ機会となりました。
専門分野に挑戦する道のりは、決して一人で歩むものではありません。こうした小さなつながりの積み重ねが、学びや成長、そして将来の選択肢を広げていきます。
今後も本学では、学生一人ひとりが安心して学び、自分らしいキャリアを描ける環境づくりを続けていきます。