趣旨
社長実態調査結果
社長実態調査結果の抜粋
(2)社長を目指した時期
一体、社長はいつその地位を目指したのだろうか。オーナーの一人息子で学生時代から継承を当然と考えている学生を見るが、実態はどうなのか。回答をおおぐくりにしてみると、「大学まで」が15人、「平社員」が12人、「管理職・役員」が14人と拮抗しており、特に特定の時期に集中せず、どの層からも社長を目指す人がいることがわかる。
(3)自分の強み
社長の守備範囲は広い。経営の方針を立て、それを率先して実行し、社員を束ね、経営管理をする。では、自身が考える自分の強みはどの辺にあるのだろうか。結果を見ると、会社の存立継続は社長の「営業力」が必要であり、それが21人と1位になっている。加えて同じカテゴリーの「人間力」が20人となり、「経営戦略」16人や「特定のスキル」10人より多い。企業で必要なのは専門スキルか人間力かという議論があるが、中小企業の社長は圧倒的に人間力であることになる。それは学業だけでは身につかないので、部活やゼミ、アルバイトなどでの集団生活の経験が重要といえる。
(4)社長になっての感想
本アンケートのコアともいえる設問で、社長になっての感想を聞いた。その結果、5段階評価で、「大変良かった」18人、「良かった」26人、「普通」6人、「悪かった」「大変悪かった」が0人という衝撃的な結果になった。社員に聞いたら、「悪かった」も一定数予想でき、このような極端な結果にはならないだろう。つまり、社長になって悪かったと思う人が一人もいないほど、社長になってよかったと思っている。これほど社長という地位は、なった人には魅力的なものとなっている。社長と副社長は100対1ほど違いがあると言われるが、なった者だけがわかる醍醐味は現代社会の最高価値かもしれない。