教育学部体験ワークの一環として、2023年2月12日(日)に明星大学体育館で「第2回インクルーシブバレーボール」を実施しました。
企画責任者は前回に引き続き、本学教育学部の島田博祐教授といわき短期大学の綿引清勝講師が務めました。
インクルーシブスポーツとは性別や年齢、スポーツの得手不得手、障害の有無にかかわらず、様々な人がスポーツを通じて交流し楽しむことを目的としており、今回の催しはそのバレーボール版にあたります。
2021年11月に青梅市成木体育館で実施した第1回は、知的障害特別支援学校バレー部OBや特別支援学校教員から成る一般参加者・保護者を加えた総勢約50名の規模でしたが、本年度はコロナ禍の状況を見ながら開催の可否をぎりぎりまで検討したことで、広報が遅れたことなどもあり、総勢30名ほどで特別支援学校生徒の参加は1名のみ、メンバー構成も大学生と小中学校の児童生徒が中心となりました。
四色のビブスで区別した4チームに分かれ、初対面のチームメンバー同士が互いにコミュニケーションを深めていくために、自己紹介、アイスブレイク、レクリエーションゲームから成るチームビルドから入りました。
少し緊張していたメンバー同士もゲームが進む中で打ち解け、いよいよバレーの試合開始となります。通常のバレーとルールが異なる点は、審判によりアダプテッドルールが時に適用されることです。
アダプテッドルールとは、例えば得点差が開くなどした際に、負けている方のチームの得点が2倍になる、サーブが届かなかったり、レシーブがうまくできない場合は前から打ったり、一旦とってから投げ入れるのをOKにするなどの措置です。
いわばバレーボールの苦手な参加者でも楽しめる工夫をルールの中に取り入れていくと考えていただければわかるかと思います。また今回はバレー未経験の小学生の参加が多かったことから、前述のルール面の工夫・配慮だけでなく、球をソフトバレーボールにするといった用具面の配慮や、低身長でも容易なシッティングバレーも並行して行うなど、全員が楽しめる新たな試みをしました。
当日は冬場なのに温暖な天気に恵まれ、いい汗を流し楽しみながら互いの交流を深めることができました。
参加学生からも「アダプテッドルールを初めて知ることができた、今後、(教員になった際にも)取り入れていきたい」、「運動が苦手でも楽しめた」、「誰でも楽しめるスポーツの形でよいなと思った」、「即座に適したルールを考える能力は大切」などの感想がありました。
一方で「準備に時間がかかっていた」などの指摘もあり、広報も含め今回は準備不足を痛感した点も多く、反省として今後に生かしていきたいと思います。
また、教育プログラムとして考えた場合、次回からは参加学生に事前研修を行い、学生企画のアダプテッドスポーツ・ルールなどを主体的に考えてもらう機会を作りたいと考えています。