デザイン学部デザイン学科の西本剛己教授が個展を開催します。
昨年度、「特別研究期間制度」を活用したニューヨークでの制作活動の様子は、日本テレビ「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」でも放送されました。
西本剛己展「NEOLOGISM 22303-22324 AWE(畏れ)」
会期 2022年11月5日(土)~11月26日(土)
開催時間 11:00~18:00
休廊 日・月・祝日
会場 マルエイドウ ジャパン
〒107-0052 東京都港区赤坂2-23-1 アークヒルズフロントタワー1F
作者メッセージ ー個展開催に寄せてー
今回のタイトルは「NEOLOGISM 22303-22324 AWE(畏れ)」です。
NYで制作し、「笑ってコラえて」でも紹介していただいた作品をさらに拡張し完成した「天使降りるを憚る処(はばかるところ)」というインスタレーションをメインに、それ以外の中小品と合わせて19点の展示になります。
※「インスタレーション」とは、空間全体を使った作品のこと。
タイトルの「NEOLOGISM(ネオロギズム)」とは、(宗教の)「新教義」という意味が基本ですが、精神医学の分野で、人が分からない言葉を勝手に作ってしまう「新語造癖」という意味でもあり、1989年の作家デビューの時にこのタイトルを使ったのですが、改めて、このタイトルこそ自分の作品に相応しいと気づき、数年前から再び使うようになりました。
またタイトルの「22303-22324」とは、今回の個展、11/5~11/26の、私が生まれてから経った日数です。
私はほとんどの作品に、作品が出来た日、または会期についての、生まれてからの日数をタイトルに添えています。
最後の「AWE(畏れ)」ですが、私がいつも感じているのは、現代美術にはさまざまなタイプの作品、さまざまな魅力があるけれども、人が神を失って以来、美術だけでなく、音楽でも、哲学でも、かつてのような壮大さ、ダ・ヴィンチやベートーベンやヘーゲルのような凄さを持った作品がほとんど見られなくなってしまった、ということです。
かつてのこれらの芸術は、いわば人間の「小ささ」、つまり自然や神の世界の不条理を感じさせ、人間に美しさと共に恐ろしさ、つまり「畏怖の念」を起こさせるものであったと思います。
これまでも「不条理」を大きなテーマとして作品を作り続けてきましたが、今回は上記のような考えから、「畏れ」と題し、これまでの集大成のような個展にすべく取り組んできました。「新・新・新古典主義」とでもいった作品です。メイン以外では、「思考の滝」「天地断裂」などの中小品の作品も展示します。是非ともご高覧いただきたいと思います。